マーケットデータ

国内・海外の不動産調査のプロも注目。
成約に基づくリアルな都心不動産市況のデータ

年間数千件にもわたるケン・コーポレーションの賃貸成約数。募集賃料による市場の推定はビッグデータの活用で、容易に可能となってきておりますが、「実際に成約した賃料」についての知見を提供できるのが当社の強みです。

そのデータを基に、都心高級賃貸の賃料動向などをまとめた「KEN Residential Market Report」を専門機関に販売。また、マンション全般の市場動向を指標化した「住宅マーケットインデックス」を開発し提供しております。また、ご要望に応じたレポートを有料で作成することも実施しております。

その内容は、国内・海外の不動産市場を調査する専門機関にも注目されております。当社関連会社のケン不動産投資顧問スタッフが、適切なマーケット調査によりお客様の不動産投資をサポート致します。

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マーケット動向

2024年11月 KEN Residential Market Report 2024年11月 Vo.56を発行。
2024年第3四半期(7-9月期)の主要3区は、賃料が前期より下落したが高値を維持した。日本人は例年あまり動く時期ではないが、価格帯を問わず前年同期を上回る契約数となった。大型タイプでグレードが高い新規供給物件への成約も続き、超高額帯の契約も前期ほどではないが多かった。外国人賃料もコロナ禍では低迷していたが、大きく上昇し日本人賃料を抜いた。ただし外資系企業の予算上昇というよりは、品薄で賃料が値上がりしている中で、何とか予算を上げて契約したり、グロス賃料を抑えるために専有面積の狭い部屋を選び結果として坪単価が高くなっているのが実状である。空室率は低位で安定した推移となっており、入れ替え時や契約改定時の賃料上昇圧力は高い状態が続くものと見ている。
2024年9月 住宅マーケットインデックス 2024年上期 Vol.47を発行。
2024年1-6月期の東京23区のマンション賃料は、新築及び中古の全てのタイプが上昇し、調査以来の最高値となった。なお、新築及び中古の大型タイプの上昇率が最も高かった。一方、マンション価格は、新築及び中古の全てのタイプが前期より上昇した。なお、新築の大型タイプの上昇率が最も高かった。
2024年8月 KEN Residential Market Report 2024年8月 Vo.55を発行。
2024年第2四半期(4-6月期)の主要3区は、賃料が上昇して前期の最高値を更新した。大型タイプでグレードが高い物件の新規供給により住み替えが促進され、超高額帯の契約が前期よりさらに増加したことが上昇につながった。超高額帯の契約はもともと海外から赴任する外国人エキスパッツの契約が占める割合が大きく、2000年頃は7-8割を占めていた。その後の物件供給に伴って日本人需要が深耕されたことから徐々に日本人契約割合が増加し、2015年頃には半々となった。特にコロナ禍以降は外国人契約が伸び悩む中で日本人の予算が上がり、近年では日本人契約が中心となっている。値上げの動きは定着してきており、空室の募集時や定期借家契約における再契約だけでなく、普通借家契約の更新時にも値上げが話題に挙がることが多くなっている。今後も貸主による積極的な貸し出し姿勢は続くものと見ている。

KEN Residential Market Report

  • ケン・コーポレーションがこれまで蓄積してきた、都区部主要区における、賃貸住宅のマーケットデータを、区別・高級賃貸住宅エリア別に取りまとめたものです。
  • 東京都心エリアにおける、賃貸住宅マーケットの動きが、一目で分かります。
  • 各図表に日本語と英語を併記していますので、海外投資家にも最適です。
  • 東京都心エリアの賃貸住宅投資における、判断材料の1つとして、ぜひご活用ください。

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住宅マーケットインデックス

  • マンションの賃料、価格、利回り水準を東京23区について、1998年からのデータを時系列で指標化したものです。
  • この指標は不動産市場における情報インフラを整備する目的で、アットホーム株式会社、株式会社ケン・コーポレーション、一般財団法人日本不動産研究所が共同で開発しました。
住宅マーケットインデックス 一般財団法人日本不動産研究所
アットホーム株式会社
株式会社ケン・コーポレーション

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上記定期レポート以外にも、ケン・コーポレーションの成約データに基づき、お客様のニーズに合わせて、カスタム化されたレポートの作成もお受けいたします。お気軽にお問合せください。

レポート例 高級賃貸住宅エリアの全般マーケット調査(需要動向・供給動向・成約動向・賃料査定)
賃貸住宅ストック調査
高級分譲マンションマーケット動向
サービスアパートメントマーケット動向 など
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マーケット動向 バックナンバー

2024年11月 KEN Residential Market Report 2024年11月 Vol.56を発行。
2024年第3四半期(7-9月期)の主要3区は、賃料が前期より下落したが高値を維持した。日本人は例年あまり動く時期ではないが、価格帯を問わず前年同期を上回る契約数となった。大型タイプでグレードが高い新規供給物件への成約も続き、超高額帯の契約も前期ほどではないが多かった。外国人賃料もコロナ禍では低迷していたが、大きく上昇し日本人賃料を抜いた。ただし外資系企業の予算上昇というよりは、品薄で賃料が値上がりしている中で、何とか予算を上げて契約したり、グロス賃料を抑えるために専有面積の狭い部屋を選び結果として坪単価が高くなっているのが実状である。空室率は低位で安定した推移となっており、入れ替え時や契約改定時の賃料上昇圧力は高い状態が続くものと見ている。
2024年9月 住宅マーケットインデックス 2024年上期 Vol.47を発行。
2024年1-6月期の東京23区のマンション賃料は、新築及び中古の全てのタイプが上昇し、調査以来の最高値となった。なお、新築及び中古の大型タイプの上昇率が最も高かった。一方、マンション価格は、新築及び中古の全てのタイプが前期より上昇した。なお、新築の大型タイプの上昇率が最も高かった。
2024年8月 KEN Residential Market Report 2024年8月 Vol.55を発行。
2024年第2四半期(4-6月期)の主要3区は、賃料が上昇して前期の最高値を更新した。大型タイプでグレードが高い物件の新規供給により住み替えが促進され、超高額帯の契約が前期よりさらに増加したことが上昇につながった。超高額帯の契約はもともと海外から赴任する外国人エキスパッツの契約が占める割合が大きく、2000年頃は7-8割を占めていた。その後の物件供給に伴って日本人需要が深耕されたことから徐々に日本人契約割合が増加し、2015年頃には半々となった。特にコロナ禍以降は外国人契約が伸び悩む中で日本人の予算が上がり、近年では日本人契約が中心となっている。値上げの動きは定着してきており、空室の募集時や定期借家契約における再契約だけでなく、普通借家契約の更新時にも値上げが話題に挙がることが多くなっている。今後も貸主による積極的な貸し出し姿勢は続くものと見ている。
2024年5月 KEN Residential Market Report 2024年5月 Vol.54を発行。
2024年第1四半期(1-3月期)の主要3区は、空室率が5四半期ぶりに低下し、賃料は上昇して今回のマーケットの山の最高値を付けた。繁忙期ならではの低価格帯の動きは前年並みにとどまったが、50万円を超える高額帯の需要は引き続き堅調で、超高額帯の契約も多かったことが影響している。超高額帯の契約は近年は日本人割合が高くなっており、今期は9割を占めた。高級賃貸住宅の賃料は、もともと外国人の方が日本人より高く推移してきたが、コロナ禍以降は日本人賃料の上昇幅が大きく、日本人の平均成約賃料が外国人を上回っている。今四半期は昨年同時期よりも外国人需要は回復してトップ層の赴任も見られ、さらに来期は外国人の問い合わせが増える時期であり、今後中間層も含めた赴任の動きが活発になることを期待したい。
2024年3月 住宅マーケットインデックス 2023年下期 Vol.46を発行。
2023年7-12月期の東京23区のマンション賃料は、新築及び中古の大型タイプはほぼ横ばいとなった。標準と小型タイプは上昇し、調査開始以来の最高値を更新した。一方、マンション価格は、新築の大型タイプは前期より下落したが、標準と小型タイプは前年より上昇した。
2024年2月 <2023年のまとめと2024年の見通し>
2023年の高級賃貸住宅マーケットは、高額帯の堅調な需要に加えてコロナ禍が明けたことにより法人需要も回復し、間数が少ないコンパクトな住戸も含めて積極的に値上げが行われた。既存物件の稼働が高く、賃料も上昇して住み替えがしにくい環境であったが、ここ数年の中では最も新規供給が多くマーケットの活性化に寄与した。そのため賃料は昨年よりも伸び率は小さくなったものの昨年に引き続き上昇となった。空室率は2022年の後半よりも小幅に上昇したが、値上げを背景としたダウンタイムの長期化のためであり、上昇したといってもコロナ前の2019年の終わりよりも低い水準で推移した。
2024年も景気減速懸念は払拭できないが、企業業績が堅調で株高も継続するようであれば、賃料はしばらくは穏やかに上昇するものと見ている。

2023年の高級中古マンション売買マーケットは、昨年同様に良いものがあれば機会を逃さず購入したいという高額帯のニーズが下支えし、外国人による購入も回復したことから、契約件数は昨年を上回る水準となった。価格も上昇したがその背景には、都心新築ハイグレードマンションの供給が一昨年から徐々に増えて中古の目線を引き上げたことも挙げられる。今後供給される予定の新築マンションについては土地の取得価格、建築コスト、人件費等の高騰の影響があるため、現在の水準を下回る価格の供給は考えにくく、都心の高値水準は新築・中古とともに暫く続くと考えられる。ただし、評価の高いシンボル的な物件は今後も価格上昇をけん引する一方で、立地や物件グレードなどの条件面から割高と感じられる物件については調整が入る場面も出てくると思われる。
2024年は、不安定な世界情勢の中で資源高や物価上昇、海外の金利動向、日銀の政策変更など景気の行方を左右する懸念が続いており、マーケットの不透明感は強くなると思われるが、都心エリアでは成約坪単価が上がる物件とそうでない物件との格差が広がるものと見ている。
2024年2月 KEN Residential Market Report 2024年2月 Vo.53を発行。
2023年第4四半期(10-12月期)の主要3区は、前期に最高値を付けた賃料は下落したが、高い水準を維持した。第4四半期は例年契約件数が少ない時期であるが、新規供給が追い風となり前年同期やコロナ前の同時期と比較しても契約件数が多かった。今期の新規供給は、再開発、建て替え、また分譲マンションが賃貸化したものなどを含めて、低層で小規模な物件から大規模なタワー型物件まで幅広く、最新の住まい方への提案があるなどの魅力に惹かれて成約が進んだと見ている。価格帯も30-40万円台といった比較的低価格帯のものも含まれていたため、この時期にしては珍しく契約が多くなった。
2023年は既存物件の稼働が高く、賃料も上昇していたため住み替えがしにくい環境ではあったが、ここ数年の中では最も高級賃貸住宅の新規供給が多かったことがマーケットの活性化に寄与した。来期は新規供給による影響が一旦縮小しそうではあるが、法人需要がコロナ前に近い水準まで本格的に回復し、転勤などによる住み替えが進むことを期待したい。
2023年11月 KEN Residential Market Report 2023年11月 Vo.52を発行。
2023年第3四半期(7-9月期)の主要3区は、賃料が上昇し、各区とも過去最高値となった。前期に様子見となっていた超高額帯の成約がグレードの高い物件の供給により回復したことや、外国人の新規赴任が繁忙期の後半になり進んだことが影響している。空室率は2022年終わり頃を底にして小幅な上昇が続くが、値上げを背景とした成約までのダウンタイムの長期化が関係しており、上昇したと言ってもコロナ前の2019年の終わり頃よりはやや低い水準となっている。高級賃貸住宅が最も集積する港区、渋谷区で特に大型物件の賃料が高額化し、募集物件も少ないことから、周辺区における高額帯、グレードの高い物件も以前より一段高い賃料で成約する場面が増えている。来年にかけてグレードが高く大型タイプも含む物件の新規供給が続くため、賃料はしばらく高い水準で推移すると思われる。
2023年9月 住宅マーケットインデックス 2023年上期 Vol.45を発行。
2023年1-6月期の東京23区のマンション賃料は、新築及び中古の全てのタイプで上昇し、調査開始以来の最高値となった。一方、マンション価格は、新築は全てのタイプが前期より上昇した。中古の大型と標準タイプは前期より低下したが、小型タイプは上昇した。
2023年8月 KEN Residential Market Report 2023年8月 Vo.51を発行。
2023年第2四半期(4-6月期)の主要3区は、空室率が上昇した。高稼働を背景に貸主は募集賃料の値上げを行っており、実力以上に高値で募集している物件においては成約期間が以前より長くなっていることが影響している。賃料は前年同期を上回り高値を維持しているが、前期からは下落した。坪単価上昇の一因となっていた超高額帯の動きが一服したことが下落につながった。今年の秋以降のグレードの高い物件の新規供給を控えて、予算の高い需要層が様子見をしているものと見ている。外国人は繁忙期に当たるが、例年に比べて立ち上がりが遅く、成約件数は伸びなかった。来期は日本人高額帯と外国人契約数の増加に期待したい。
2023年6月 <2022年のまとめと2023年の見通し>
2022年の高級賃貸住宅マーケットは、コロナ禍で拡大した日本人需要が依然として旺盛なところに、3月中旬から入国制限の緩和により外国人が来日し、競うような形での家探しとなった。また、高額帯の予算が伸びていることとグレードの高い物件の供給があったことから、30,000円/坪を超える高坪単価の契約が一段と増加した。過去にない水準まで空室率が低下して需給がひっ迫したことから、立地や商品企画の評価の高い物件のみならず、便乗して値上げする事例が増加しており、2022年の賃料は2021年と比べて約4%の上昇となった。2023年は、景気減速懸念は払拭できないものの、高額帯の需要が継続し、また法人需要の本格回復も見込めることから、賃料は横這い圏もしくは小幅に上昇するものと見ている。

2022年の高級中古マンション売買マーケットは、価格は高くなっているが、良いものがあれば機会を逃さず購入したいという高額帯のニーズが下支えし、外国人による購入もコロナ前に近い水準まで回復したことから、契約件数は特に年後半以降増加が見られた。都心の物件価格が継続して高値を維持している背景には、エリア内のシンボル物件の更なる値上がりや、ここ2~3年ほど細っていた都心新築ハイグレードマンションの供給が昨年から徐々に増えて中古の目線を引き上げていることが挙げられる。新築マンションについては土地の取得価格、建築コスト、人件費等の高騰の影響があるため、現在の水準を下回る価格の供給は考えにくく、都心の高値水準は新築・中古とともに暫く続くと考えられる。2023年は、資源高や物価上昇、海外の金利上昇や金融システム不安など景気の行方を左右する懸念が続く中、日銀の今後の政策も見えないことから、マーケットの不透明感は強くなると思われるが、高額帯かつ選別された物件が取引される状況が続き、価格はしばらくは横這い圏または物件によって若干の上昇もあるものと見ている。
2023年5月 KEN Residential Market Report 2023年5月 Vo.50を発行。
2023年第1四半期(1-3月期)の主要3区は、前期に最高値を付けた賃料は下落したが、高値を維持した。日本人は新規供給の後押しも受けてコロナ前の繁忙期と同程度の契約件数があった上に、超高額帯の契約が過去最高水準に多く、高値の維持に貢献した。外国人はもともと動きの多い時期ではなく、更に昨年コロナ禍で滞っていた赴任が急速に進んだ反動もあり、契約件数は例年よりやや少なく、高額帯の動きについても一服感が見られた。空室率は過去最低水準が続いており物件の稼働が高いため、新規リーシング時や再契約時の貸主の強気な姿勢はしばらく続くものと見ている。
2023年3月 住宅マーケットインデックス 2022年下期 Vol.44を発行。
2022年7-12月期の東京23区のマンション賃料は、中古の小型タイプを除き、新築及び中古の全てのタイプで前期より上昇し、調査開始以来の最高値となった。一方、マンション価格は、新築は全てのタイプが前期より上昇した。中古は大型タイプを除き、全てのタイプが前期より上昇した。なお、大型タイプは前期の最高値よりやや低下したものの、依然として高い水準を維持している。
2023年2月 KEN Residential Market Report 2023年2月 Vo.49を発行。
2022年第4四半期(10-12月期)の主要3区賃料は、初めて20,000円/坪を超える上昇をみせた。過去にない水準まで空室率が低下して需給がひっ迫し、立地や商品企画の評価の高い物件のみならず、便乗して値上げする事例が増えていることが影響している。高級賃貸住宅の需要を左右する企業業績が底堅く推移し、その中でも業績が好調な企業の経営者層中心に高額帯の賃料支払い能力が高まっており、値上げに追いついていることが現在の賃料上昇につながっている。今後も景気減速懸念はあるものの、このような需要がしばらくはマーケットを支えるものとみている。
繁忙期となる来期は、コロナ後の法人需要の本格回復や、新規供給による住み替え促進を期待したい。
2023年2月 中古マンション(東京都・1億円以上)売買成約動向
2022年第4四半期(10-12月期)の1億円以上の中古マンションの成約件数指数は、ケン・コーポレーションの成約データによると238となった(2013年1-3月の件数を100としている)。1年前の2021年第4四半期(10-12月)と比べて27%増加し、新型コロナウイルス感染症拡大前の2019年の第4四半期(10-12月)と比較すると33%増加となった。平均成約坪単価は上昇し前期の最高値を更新した。良いものがあれば機会を逃さず購入したいという高額帯のニーズが下支えしており、円安を背景とした外国人による購入についても、アジア圏以外も散見されるようになっている。都心の物件価格が継続して高値を維持している背景には、エリア内のシンボル物件の更なる値上がりや、ここ2~3年ほど細っていた都心新築ハイグレードマンションの供給が昨年から徐々に増えて中古の目線を引き上げていることが挙げられる。新築マンションについては土地の取得価格、建築コスト、人件費等の高騰の影響があるため、現在の水準を下回る価格の供給は考えにくく、都心の高値水準は新築・中古とともに暫く続くと考えられる。
資源高や物価上昇、海外の金利上昇、為替変動など景気の行方を左右する懸念が続いており、マーケットの不透明感は強くなっているが、高額帯かつ選別された物件が取引される状況が続いており、成約坪単価はしばらくは横這い圏または物件によって若干の上昇もあるものと見ている。
2022年11月 KEN Residential Market Report 2022年11月 Vo.48を発行。
2022年第3四半期(7-9月期)の主要3区は、空室率が前期に引き続き改善し、賃料も上昇した。
今期も外国人の来日が可能であったため新規赴任に伴う外国人契約があり、募集物件を取り合う状況は続いた。
今年に入ってから賃料坪単価が30,000円/坪を超える成約が一段と増加して、賃料上昇の一因となっている。高額帯の予算が伸びていることや、グレードの高い物件の供給があることなども関係している。値下げ交渉を行わない契約も増えており、成約賃料と募集賃料の乖離幅も今年は再び縮小傾向にある。
住空間の見直しにより住み替えが活発化した2020年後半から2021年前半と比較すると、動きには一服感も出てきているが、来期は分譲マンションの賃貸の新規供給も予定されており、流動性の向上に期待したい。
2022年11月 中古マンション(東京都・1億円以上)売買成約動向
2022年第3四半期(7-9月期)の東京都における1億円以上の中古マンションの成約件数指数は、ケン・コーポレーションの成約データによると192となった(2013年1-3月の件数を100としている)。1年前の2021年第3四半期(7-9月期)と比べて24%増加し、新型コロナウイルス感染症拡大前の2019年の第3四半期(7-9月期)と比較すると39%増加の水準となった。平均成約坪単価は前期から大きく上昇して過去最高値を更新した。良いものがあれば機会を逃さず購入したいという高額帯のニーズが下支えしており、円安を背景とした外国人による購入についても、アジア圏以外も散見されるようになっている。価格高騰の背景には、エリア内のシンボル物件が引き続き高値で成約して平均価格を引き上げていることがある。
物価上昇、資源高、急激な円安、海外の金利上昇など景気を左右する懸念があり、マーケットの不透明感は強くなっているが、高額帯かつ選別された物件が取引される状況が続いており、成約坪単価はしばらくは横這い圏または物件によって若干の上昇もあるものと見ている。
2022年9月 住宅マーケットインデックス 2022年上期 Vol.43を発行。
2022年1-6月期の東京23区のマンション賃料は、新築及び中古の全てのタイプは上昇し、調査開始以来の最高値となった。一方、マンション価格は、新築の大型タイプは平均単価の低い物件の大量供給により、全体の平均単価が押し下げられた。中古の全てのタイプは上昇して最高値となった。
2022年8月 KEN Residential Market Report 2022年8月 Vo.47を発行。
2022年第2四半期(4-6月期)の主要3区は、空室率が新型コロナウイルス感染症拡大前の2019年終わり頃よりも低い水準まで改善した。コロナ禍で拡大し依然として日本人需要が旺盛なところに入国制限の緩和によって外国人が来日し、競うような形での家探しとなった。このため賃料は過去最高となった前期よりは小幅に下落したが、引き続き高い水準を保っている。高稼働の物件が増加し、オーナーも値上げするなど強気の姿勢で臨んでいる。日本人の成約件数指数が減少しているが、既存物件に空きがなく需要は高くとも成約しにくい状況が影響している。来期も外国人契約が見込まれるため、高稼働が継続し成約坪単価も高値を維持すると見ている。
2022年8月 中古マンション(東京都・1億円以上)売買成約動向
2022年第2四半期(4-6月期)の東京都における1億円以上の中古マンションの成約件数指数は、ケン・コーポレーションの成約データによると150となった(2013年1-3月期の件数を100としている)。1年前の2021年第2四半期(4-6月期)と比べて16%減少し、新型コロナウイルス感染症拡大前の2019年の第2四半期(4-6月期)と比較するとほぼ同程度の水準となった。平均成約坪単価は1期前の2022年第1四半期(1-3月期)からは小幅に下落したが、高値を維持している。また、エリア内のシンボル物件は引き続き高値で成約し、平均価格を引き上げている。価格の高騰もあり慎重に物件を見定める動きは強いものの、購入ニーズは依然として強く、円安を背景としたアジア圏の外国人による購入も増加している。
物価上昇、資源高、金利上昇など景気の行方を左右する懸念が指摘されているが、売買価格を押し下げる要因は今のところ見当たらず、成約坪単価はしばらくは横這い圏または物件によって若干の上昇もあるものと見ている。
2022年5月 KEN Residential Market Report 2022年5月 Vo.46を発行。
2022年第1四半期(1-3月期)の主要3区は、賃料が大きく上昇し、2020年第4四半期の高値を超えて過去最高値を更新した。本来の繁忙期の動きの中心となる30-40万円台の低価格帯の契約が少ない一方で50万円以上の高額帯契約の割合が高く、また高坪単価契約も目立ったことが影響している。空室率はほぼコロナ禍前の水準まで戻り、全体的に物件の稼働が上がって品薄感が出てきていた中、予算が高い層ほど時期を問わずに良い物件が募集に出てきたことをきっかけに住替えを行った結果と見ている。今後は入国制限の緩和により、足止めされていた新規赴任の外国人の契約増加が見込まれる。日本人よりも外国人からの評価が高い大型物件や、外国人が好む広めの単身・カップル向け物件の需要が増加し、空室率の更なる改善や賃料の上昇につながることが期待される。
2022年3月 住宅マーケットインデックス 2021年下期 Vol.42を発行。
2021年7-12月期の東京23区のマンション賃料は、新築及び中古の大型タイプは前期の最高値を更新した。標準と小型タイプは前期の最高値よりやや低下した。一方、マンション価格は、新築の大型タイプは平均単価の低い物件の大量供給により、全体の平均単価が押し下げられた。中古の全てのタイプは上昇して最高値となった。
2022年3月 <2021年のまとめと2022年の見通し>
2021年の高級賃貸住宅マーケットは、新型コロナウイルス感染症問題の継続を背景とした入国制限により外国人の新規赴任契約が困難な状況が続いたが、在宅勤務や在宅時間の長期化により間数や広めの家を求めるなど新しいニーズが住み替え需要を後押しし、日本人・外国人を合わせた契約件数は2020年と比べて10%近い増加となり、コロナ禍前の2019 年と比べても増加した。マーケットの需要の中心となっている日本人の中でも特に高額帯の予算が伸び、引き合いが強く申し込みが重なる物件では募集賃料の値上げも行われたため、2021年の成約坪単価は2020年と比べて3%近い上昇となった。新型コロナウイルス感染症拡大後に特にコンパクトタイプを中心に空室が増加したが、2021年中は募集キャンペーンなども活用しながら契約が進み、稼働はコロナ前に近い水準まで回復した。マーケットには再び品薄感が出てきている。
2022年は、引き続きの募集物件減少により契約数は伸びにくいと思われるが、需給のひっ迫により成約坪単価は高水準を保つと見ている。高グレードの新規供給も予定されており、いわゆる「良い供給」により、住み替えの喚起が期待される。更に、入国制限解除に伴う外国人流入があれば需要増に繋がり上振れ要因となる。

2021年の中古分譲マンションマーケットは、在宅勤務が長期化する中で『住まい』を見直したいという実需と、コロナ禍における更なる金融緩和を背景とした不動産に向かう仮需の双方が高まったことにより契約件数が増加し、成約価格も上昇して活況となった。高収入共働き世帯の購入意欲が継続して需要を牽引した。また、都心の高級物件においては、エリアのシンボル的な物件価格の高騰も見られている。
2022年は、株価変動、資源高、金利上昇等の懸念が指摘されており世界情勢も揺れ動いているが、住宅環境への高い意識や融資環境、税制優遇措置の継続等も見込まれていることから、成約坪単価はしばらくは横這い圏または物件によって若干の上昇もあるものと見ている。
2022年2月 KEN Residential Market Report 2022年2月 Vo.45を発行。
2021年第4四半期(10-12月期)の主要3区は、賃料が高い水準を保ちながら、前期に悪化した空室率が改善して2四半期前の水準まで戻った。入国制限の継続により外国人の新規赴任による契約が望めない状況が続いているが、帰国によりこの夏に空室が増えていた外国人向けの大型住戸は、コロナ禍における広めのニーズに合致し日本人顧客にも受け入れられて成約が進んだ。コロナ前と比べて弱さの出ているコンパクトタイプの住戸も、募集キャンペーンなどを活用しながら少しずつ契約が進み、2021年前半の最も空室率が悪化した時期は脱しつつある。マーケットは再び品薄感が出てきており、需給が逼迫してきている。来期はまとまった数の高グレードの再開発物件の竣工が予定されており、住替えの喚起と高単価に期待したい。
2021年11月 KEN Residential Market Report 2021年11月 Vol.44を発行。
2021年第3四半期(7-9月期)の主要3区は、賃料が高い水準を維持した。コロナ禍では、利便性を追求して借りられることの多かったコンパクトな住戸の需要には弱さが見られる一方で、部屋数が多いなど広めの住戸のニーズは高まっており、高額帯の好調が継続している。立地や商品企画の評価の高い物件は品薄感があり賃料も値上げ基調が続いており、賃料は高い水準を維持している。しかし解約も多かったことから、前期に改善した空室率は再び2四半期前の水準まで戻った。
来期は緊急事態宣言の解除に伴い行動制限が緩和され、経済活動の再開も見込まれるが、コロナ禍でダメージを受けた飲食・観光などの業界が回復したり、勤務先の近くに住むための家が再び必要になるなどして、コンパクトな住戸の家探しが戻るにはまだ時間がかかりそうである。
2021年9月 住宅マーケットインデックス 2021年上期 Vol.41を発行。
2021年1-6月期の東京23区のマンション賃料は、新築及び中古の大型(80m²以上)と標準タイプ(40-80m²)はともに前期の最高値を更新した。小型タイプ(40m²未満)も前期よりやや上昇し、再び最高値となった。一方、マンション価格は、新築と中古の全てのタイプは上昇して最高値となった。
2021年8月 KEN Residential Market Report 2021年8月 Vol.43を発行。
2021年第2四半期(4-6月期)の主要3区は、昨年後半以降に悪化していた空室率が改善した。自宅で過ごす時間の長時間化による住み替え需要の高まりは継続し、新型コロナウイルス感染症拡大前の4-6月期と比較しても契約が多かったことが改善につながった。また、高額帯の好調が続く中で空室率の改善は大型住戸中心に進んできた。引き合いが強く申込が重なる物件では募集賃料の値上げが行われている状況で、今期の賃料は2020年第4四半期の高値に迫る上昇となった。超高額帯の契約が昨年終わり頃から増加傾向にあり賃料坪単価を押し上げている。来期は好立地の新規物件の供給予定もあるため、賃料は高値圏での推移になると見ている。
2021年5月 KEN Residential Market Report 2021年5月 Vol.42を発行。
2021年第1四半期(1-3月期)の主要3区は、前期に最高値を付けた賃料は下落したが、高値を維持した。引き続き堅調な日本人需要が牽引して、前年同期を上回る契約件数となったこと、また繁忙期としては珍しく50万円以上の高額帯の動きが好調だったことから、入国制限による外国人新規赴任契約の減少はあったものの、賃料は大きな下げには至らなかった。コロナ禍によって家で過ごす時間が増え、改めて住まいへの関心が高まっていることや、在宅勤務の広がりで仕事がしやすい家を求めるなど新たなニーズが生まれていることが、住み替え需要を後押ししていると見ている。好調な物件は単価を上げて成約し、立地や企画に対して割高感のある物件は苦戦するという二極化の現象に変化は見られないが、しばらくはこのような需要がマーケットを下支えするであろう。
2021年3月 住宅マーケットインデックス 2020年下期 Vol.40を発行。
2020年7-12月期の東京23区のマンション賃料は、新築及び中古の大型(80m²以上)と標準タイプ(40-80m²)はともに最高値となったが、小型タイプ(40m²未満)は前期の最高値よりやや低下した。一方、マンション価格は、新築と中古の大型と標準タイプは前期の最高値よりやや低下した。新築の小型タイプは前期比よりやや低下したものの、依然として高い水準を維持している。中古の小型タイプは最高値を更新した。
2021年3月 <2020年のまとめと2021年の見通し>
2020年の高級賃貸住宅マーケットは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、4月5月の緊急事態宣言中の契約件数は減少したが、その後6月は反動増となった。GOTOトラベルが始まった9月頃から日本人需要の回復は顕著となり、年末には入国制限緩和により新規赴任外国人の契約が増加した。コロナウイルス感染症拡大という一大事が起こった年であったが、年間で見ると契約件数は大きな減少には至らなかった。
マーケットの需要の中心となっている日本人需要が下支えし、成約坪単価は高止まりで推移した。一方で空室率については、日本人のセカンドハウス解約や外国人の帰国の影響もあり、特にコンパクトな住戸の空室が増加した。
2021年は昨年のような緊急事態宣言による案内の自粛はほとんどなく、件数は大きな落ち込みにはならないと思われるが、募集物件が増えてきた中で、立地や企画の割に割高感のある物件は選ばれにくくなると思われる。高級賃貸住宅の主要な需要層である日本人富裕層が株高の恩恵もあり揺るいでいないため、成約坪単価は大きな下落にはならないが、リーシングに苦戦する物件で賃料を下げる動きが拡大すれば下落圧力となるであろう。

2020年の中古分譲マンションマーケットは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、3月頃から居住中物件の案内に支障が出始め、4月5月の緊急事態宣言中には様子見となった。緊急事態宣言解除後は8月頃から契約件数が前年同月比プラスまで回復した。高額帯は夏頃まで様子見が続き、投資需要も動きが鈍っていたが、10月頃から回復した。この背景には、GOTOトラベルなどに代表される経済の再開や、コロナ禍の長期化を許容し、住空間を見直すという意味で住宅購入意欲が増大したことや、日本人富裕層にとっては株高による資産効果が追い風になったことがある。コロナウイルス感染症拡大という一大事の起こった年であったが、2020年の契約件数は大幅な減少にはならなかった。
新築分譲マンションの供給は、2020年はコロナの影響で更に細って少なく、中古マンションの在庫も2019年終わり頃から減少している中で、需要は大きな減少にならなかったことから、価格は高止まりで推移した。
2021年は、昨年のような緊急事態宣言下での様子見にはなりにくく、むしろ昨年末からの勢いを夏頃まで維持するものと見ている。今後も金融機関の貸し出し姿勢の堅調さや住宅ローン減税の拡充などの施策が後押しすること、また株高や金融政策の継続が期待されるため、価格は横這い圏での推移、または若干の上昇もあるとみている。
2021年2月 KEN Residential Market Report 2021年2月 Vol.41を発行。
2020年第4四半期(10-12月期)の主要3区は、前期に大きく悪化した空室率が今期も小幅に悪化した一方で、賃料は2018年第3四半期も超えて過去最高値を更新した。経済活動が再開した中で、日本人需要は大きな回復を見せ、外国人についても入国制限が緩和した11月、12月に新規赴任に伴う契約が進んだ。高級賃貸住宅において他物件に勝るには、立地・商品企画・適正賃料の3要素が揃うことが必要と言われるが、3要素の揃った物件については成約が進み、物件によっては今まで以上の高単価で契約した事例も見られた。このことが賃料の上昇に寄与した。しかし、立地や商品企画に対して割高感のある物件は空室がなかなか埋まらず、募集キャンペーンなどで対応している。
今後は緊急事態宣言の発令に伴う再度の入国制限で新規赴任の外国人需要が望めない状況となり、また空室の増加に耐え切れない物件が賃料調整に踏み切る可能性もあり、賃料は弱含みで推移するものと見ている。
2020年11月 KEN Residential Market Report 2020年11月 Vol.40を発行。
2020年第3四半期(7-9月期)の主要3区は、改善が続いていた空室率が、リーマンショック後の四半期毎の空室率悪化にも近い上昇となった。前四半期にはコンパクトな住戸の空室が増加し始めていたが、今期は大型住戸も含めた全体的な増加となった。日本人のセカンドハウス解約に加え、外国人の新規赴任者が来ない状況が続いていることなどが影響していると見ている。賃料は、前期比前年同月比共に小幅な下落となった。30-40万円台の低価格帯の契約割合が高かったことも、成約坪単価下落の一因となった。
空室が増加する中で、立地や企画に対して割高感のある物件は選ばれにくくなっている。東京への転勤需要が戻ってくるなど日本人需要に回復が見られることは好材料であり、外国人についても現状は契約数が減少しているが、今後中長期滞在についての入国制限の緩和が広がり需要が徐々に回復することが期待される。
2020年9月 住宅マーケットインデックス 2020年上期 Vol.39を発行。
2020年1-6月期の東京23区のマンション賃料は、新築及び中古の標準(40-80m2)と小型タイプ(40m2未満)は穏やかな上昇傾向が続いているが、大型タイプ(80m2以上)は前期の最高値よりやや低下となった。マンション価格は、新築の大型タイプは前期より大幅に上昇した。その理由は、前期は中央区の選手村跡地の大量供給により価格低下したことに加え、今期は全体の成約件数が減少している中、200万円/m2以上の高額物件の占める割合が約4割となるなど、平均単価が押し上げられたためである。新築の標準タイプも同様の理由で前期より上昇した。新築の小型タイプは前期の最高値と比べてほぼ横ばいである。中古の大型タイプは大幅に上昇し、調査開始以来の最高値となった。中古の小型タイプはほぼ横ばいで推移しているが、標準タイプは12期連続で最高値を更新した。
2020年8月 KEN Residential Market Report 2020年8月 Vol.39を発行。
2020年第2四半期(4-6月期)の主要3区賃料は、渋谷区の新築の高単価契約が寄与して小幅な上昇となった。しかし港区の賃料は19,000円を2期連続で割り込み、世田谷区も10,000円台に下落しており、力強さは見られない。入国制限により新規赴任の外国人の契約が少ないことも、単価が上がりにくい一因となっている。
緊急事態宣言の中、4月・5月は契約件数が前年同月比7割程度まで落ち込んだ。5月末からは反響が増加し、6月の契約件数は前年同月並みまで回復したことで、空室率の小幅な改善につながった。
貸し手の姿勢に大きな変化は見られないが、部屋数や広めの住戸などの新たなニーズが出てきている一方で、セカンドハウス解約という動きもあり、マーケットは予断を許さない状況となっている。
2020年5月 KEN Residential Market Report 2020年5月 Vol.38を発行。
2020年第1四半期(1-3月期)の主要3区賃料は、小幅な下落となった。日本人にとっては転勤や入学などに伴う移転時期であり、例年と変わらない動きとなった。しかし外国人については、新型コロナウイルス感染症拡大への懸念から、日本への新規赴任の休止もしくは延期が相次ぎ、例年と比べて大型住戸や高額賃料帯の契約件数が減少したことが影響した。感染症の今後の状況や経済についても、先行きが見通しにくくなっている。不透明な先行きを見込んでの、予算を下げた住み替えなども今後出てくると思われるが、物件の稼働が高く、新規供給も限定的で、募集物件数が少ないうちは、賃料は大きくは下がりにくいものと思われる。
2020年3月 住宅マーケットインデックス 2019年下期 Vol.38を発行。
2019年7-12月期の都心23区のマンション賃料は、新築及び中古の全てのタイプで、穏やかな上昇傾向が続いている。マンション価格は、新築の大型タイプ(80m²以上)は、平均単価の低い物件の大量供給により、全体の平均単価が押し下げられたが、新築の標準タイプ(40-80m²)は過去3番目の水準、小型タイプ(40m²未満)は調査開始以来の最高値となった。中古の大型と小型タイプはともに過去2番目の水準、標準タイプは最高値となった。
2020年2月 KEN Residential Market Report 2020年2月 Vol.37を発行。
2019年10-12月期の主要3区空室率は、大きく改善した。特に港区において改善が著しいが、これには赤坂・六本木エリアの物件の稼働が今期更に高まったことに加えて、分譲化を見据えてリーシングを中止し空室を抱えていた物件が、集計対象外となったことも影響している。主要3区賃料は、前期から小幅に下落した。10-12月期は例年契約件数が少ない時期であるが、今四半期は日本人の50万円以上の動きがここ数年の同時期と比べても良く、前年同期ほどの大幅な下落には至らなかった。来期は、日本人マーケットの繁忙期であり、入替によるマーケットの好循環を期待したい。
2019年11月 KEN Residential Market Report 2019年11月 Vol.36を発行。
2019年7-9月期の主要3区賃料は、前期から小幅に上昇した。今期は日本人契約が前年同期を上回る水準となり、渋谷区においても、渋谷、恵比寿、代々木周辺などで高単価の契約があったことが上昇を牽引した。一方で外国人契約は、昨年新規赴任の動きがここ数年では最も大きかったのと比べると件数が少なく、高額帯の動きも弱かった。このことが前年同期の過去最高値には届かなかった一因となった。空室率は今期、低い水準で横ばい推移となった。物件不足は継続しており、貸主の値上げの方針にも大きな変更は見られないため、賃料はしばらくは横這いもしくは穏やかに上昇するものと思われる。
2019年9月 住宅マーケットインデックス 2019年上期 Vol.37を発行。
2019年1-6月期の都心23区の賃料は、新築及び中古の全てのタイプで前期比・前年同期比ともに微増となり、穏やかな上昇傾向が続いている。新築と中古の大型タイプ(80m²以上)はともに前期の最高値を更新した。価格は、新築の大型タイプは、前期の過去最高値より低下したものの、依然として高い水準を維持している。中古の大型タイプは前期の最高値を更新し、標準タイプ(40-80m²)も13期連続で上昇となった。
2019年8月 KEN Residential Market Report 2019年8月 Vol.35を発行。
2019年4-6月期の主要3区賃料は、依然として高い水準にあるものの、前期比前年同期比ともに下落となった。外国人賃貸仲介の繁忙期であり、契約件数は前年同期を上回り堅調であったが、価格帯でみると例年は80万円以上の高価格帯が多いところ、今期は30-40万円台といった予算帯の動きが中心となったことも一因となった。日本人契約件数は、前年同期とほぼ同じ水準を確保した。大きな供給が2019年は予定されていないため、募集に出た部屋に複数の申し込みが入る状況はしばらく続きそうである。しかし、昨年ほどの坪単価水準に届かなくなっているエリアもあり、賃料上昇ペースは鈍っていくものとみている。
2019年5月 KEN Residential Market Report 2019年5月 Vol.34を発行。
2019年1-3月期の主要3区賃料は、前期の下落から一転して上昇した。物件不足が一段と強まる中、貸主による募集賃料の値上げ傾向は変わっていない。加えて、春から夏にかけてのエキスパッツの赴任時期に近い件数の外国人契約があり、この時期にしては珍しく高価格帯で坪単価の高い成約が多かったことも賃料上昇に貢献した。今四半期は分譲マンションの賃貸も含めた都心の好立地の新規供給があり、高単価契約の割合が増加したことも上昇を後押しした。
2019年3月 住宅マーケットインデックス 2018年下期 Vol.36を発行。
2018年7-12月期の都心23区の賃料は、新築及び中古の標準(40-80m²)と小型タイプ(40m²未満)はほぼ横ばいであるが、大型タイプ(80m²以上)は上昇した。なお、新築及び中古の大型タイプはともに前期の最高値を更新した。価格は、新築及び中古の大型と標準タイプは上昇し、1998年調査開始以来最高値となった。
2019年2月 KEN Residential Market Report 2019年2月 Vol.33を発行。
2018年10-12月期の主要3区賃料は、前期より下落となった。外国人の動きは引き続き昨年より良かったものの、夏頃のような高額で成約単価の高い契約は少なかったことと、堅調だった日本人高額帯の件数が伸び悩んだことが影響している。日本人高額帯が軟調だった背景には、募集物件が一段と減少していたこともあったとみている。稼働の改善という点では港区、渋谷区に比べて遅れをとっていた世田谷区も空室率の改善が進み、今期は前回のマーケットの山の頃よりも低い水準となった。来期には大規模ではないながらも新規供給が予定されており、物件不足の折、住み替えのきっかけとなることが期待される。
2019年2月 〈2018年のまとめと2019年の見通し〉
2018年の高級賃貸住宅の賃料は、2016年から2017年にかけての小幅な上昇を受けて、緩やかな上昇を予想したが、予想に反して主要11区で前年比+8%の大きな上昇となった。この背景には、物件不足により想定以上に需給が逼迫したことと、外国人需要の復活があった。賃料の上昇は夏頃にかけて著しく、前年比+11%の水準まで上昇したが、年末にかけては下落して勢いを失っている。このため2019年の賃料は、横ばい傾向で推移するとみている。

2018年の高級中古億ションは、成約件数が前年比-4%となり成約のペースが鈍化する中、成約単価は+8%と上昇した。2億円以上の成約が昨年比2割強増加し、単価は9%上昇したことが牽引した。1億円未満のマンションについては、レインズやケン・コーポレーションのデータを見ても成約件数の減少と共に単価も下がってきており、2019年の成約単価は弱含みとなりそうであるが、高級中古億ションは、条件が良い物件が選別され高値で成約しているため、2019年の成約単価は横ばいで推移するものとみている。
2018年11月 KEN Residential Market Report 2018年11月 Vol.32を発行。
2018年7-9月期の主要3区賃料は上昇し、今回のマーケットの山の最高値を更新した。今期は、全体の契約件数は前年同期を下回る水準となったものの、外国人の新規赴任の動きが大きかったため、比較的賃料の高い住戸に入れ替えが発生したことが、新規成約単価を押し上げる好材料となった。空室率は昨年よりもさらに低い水準となり、少ない募集に対して複数の顧客が申込をすることが多いため、成約価格と募集価格の差は2018年に入って顕著に小さくなってきている。大型の新規供給はなく、一方で需要に陰りも出てきていないため、しばらくは同様の需給バランスが続き、高稼働のもとに、賃料は高値が続くものとみている。
2018年9月 住宅マーケットインデックス 2018年上期 Vol.35を発行。
2018年1-6月期の都心23区の賃料は、新築及び中古のすべてのタイプが上昇。価格は新築の全てのタイプで上昇し、調査以来最高値となった。中古の標準タイプ(40-80m²)は11期連続、小型タイプ(40m²未満)は12期連続それぞれ上昇し、最高値を更新した。
2018年8月 KEN Residential Market Report 2018年8月 Vol.31を発行。
2018年4-6月期は、高級賃貸住宅の賃料は、9区及び3区いずれも大きな上昇となり、前回のマーケットの山(2007-2008年頃)の水準を超えた。今期日本人の高価格帯に加えて外国人の新規赴任が好調だったことが影響している。物件の稼働が高く募集戸数が少ない状況の中でも、今期は前年同期より成約が多く、解約の減少傾向にも歯止めがかかり、様々なエリアで住み替えが進んだ。最近では、幅広い立地やグレードの物件で、募集賃料の改定が行われているため、今後も賃料は高値で推移するものと思われる。
2018年5月 KEN Residential Market Report 2018年5月 Vol.30を発行。
2018年1-3月期は、高級賃貸住宅の賃料は、9区及び3区いずれも、前回のマーケットの山に迫る水準まで上昇した。空室率は、ほぼ横ばいで推移した。例年1-3月は30万円未満がよく動く時期だが、今期は30万円以上の高額帯の需要が強い傾向となった。高級賃貸住宅の借り手は、定期的に住み替えたい要望を持っており、今期はグレードの高い新規供給物件があったことがきっかけとなり、住み替えが進んだものとみている。
2018年3月 住宅マーケットインデックス 2017年下期 Vol.34を発行。
2017年7-12月期の都心23区の賃料は、新築及び中古のすべてのタイプが上昇。価格は新築の大型タイプ(80m²以上)と小型タイプ(40m²未満)は前期の最高値より低下したが、依然として高く、標準タイプ(40-80m²)は最高値となった。中古の標準タイプは10期、小型タイプは11期連続上昇し、最高値を更新した。
2018年2月 KEN Residential Market Report 2018年2月 Vol.29を発行。
2017年10-12月期は、高級賃貸住宅の賃料は9区及び3区いずれも小幅に上昇した。空室率は9区で横ばい、3区で改善した。成約件数が減少傾向にあるが、需要の減退というよりも、①賃料が高く、借り換えが難しいこと、②物件の稼働が高く、選択肢が乏しいこと、③供給が少ないこと、が背景にあるとみている。
2018年1月 〈2017年のまとめと2018年の見通し〉
2017年の高級賃貸住宅マーケットは、日本人高額帯の堅調な需要が続き、外国人の高額帯も回復して好調に推移した。主要11区の賃料は前年比+0.6%の小幅な上昇となった。2018年も賃料は穏やかに上昇するものとみている。

2017年の高級中古分譲住宅マーケットは、様々な方法で資金を得た顧客が資産を不動産の形で持ちたい需要に陰りは見られず、好調であった。中古億ションの成約価格は前年比+5%上昇した。2018年も価格は高値で推移するものとみている。
2017年11月 KEN Residential Market Report 2017年11月 Vol.28を発行。
2017年7-9月期は、高級賃貸住宅の賃料は9区及び3区いずれも上昇し、空室率も改善した。高価格帯の新規供給や既存の住宅に成約が進んだことや、昨年落ち込んでいた外国人ファミリー層の需要が回復したことが影響したと思われる。
2017年9月 住宅マーケットインデックス 2017年上期 Vol.33を発行。
2017年1-6月期の都心23区の賃料は、大型タイプ(80m²以上)は新築も中古も下落。価格は、新築の大型と小型(40m²未満)が調査以来最高値となった。中古の標準(40-80m²)と小型タイプは最高値の更新が続いている。
2017年8月 KEN Residential Market Report 2017年8月 Vol.27を発行。
2017年4-6月期は、高級賃貸住宅の賃料は9区及び3区いずれも上昇、空室率は横ばいで推移した。契約件数が伸びず、解約も少ない四半期だったが、空室が少なく住み替えようにも選択肢が少なく、賃料が高く住み替えのメリットも少ないマーケットの状況を反映しているものと言える。
2017年6月 新築・中古マンションの価格が高騰する中、戸建てを選ぶ人が増加傾向と言われる。ケン・コーポレーションの売買部門においても5月以降、やや中古マンションのリクエスト数が落ちてきた一方で、戸建てのリクエストが増えている。
2017年5月 KEN Residential Market Report 2017年5月 Vol.26を発行。
2017年1-3月期は、高級賃貸住宅の賃料は9区及び3区いずれも前期より下落したが、築古の成約が多かったためで、前年同期よりは小幅に上昇した。空室率はほぼ横ばいで推移。大型新築のあった前年同期より成約は少なかったが、20-30万、30-50万円の日本人がよく動いた。
2017年4月 KENで取り扱う高級賃貸住宅の中で、億ションと呼ばれる分譲マンションが賃貸化したものの戸数が、2014年頃から増えており、成約単価も好調である。今後も億ションの供給は続くことから、高級賃貸マーケットにおける存在感は引き続き大きいとみている。
2017年3月 住宅マーケットインデックス 2016年下期 Vol.32を発行。
2016年7-12月期の都心23区の賃料は、大型タイプ(80m²以上)は新築も中古も上昇傾向が続くが、標準(40-80m²)・小型(40m²未満)は概ね横ばい。価格は、大型・標準タイプは上昇し、小型はやや下落。中古の標準・小型タイプは最高値を更新した。
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