
Interview 先輩社員の声
Interview
街とつながる世界規模の音楽アリーナ
壁を作らずにチャレンジを
鳥山 彬弘
2009年入社 ファイナンス研究科修了
アリーナ事業 / 総合職

開業1年で動員数世界2位の実績
現在、「Kアリーナ横浜」(以下、Kアリーナ)の運営会社である㈱Kアリーナマネジメントに出向という形で、地域連携などのエリアマネジメント業務を担当しています。内容としては、横浜市や近隣の企業、関係者と連携した取り組みや、Kアリーナの魅力を伝えるための広報・PR業務です。

「Kアリーナ横浜」みなとみらい21地区
Kアリーナ・ヒルトン横浜・Kタワー横浜などを含むミュージックテラスは、横浜市が進める観光・エンターテインメントを軸とした街づくりの方針と合致して事業がはじまりました。Kアリーナを中心として、飲食を楽しみながら音楽やエンタメを同時に楽しめる広場空間を作ることで、横浜市の観光エンタメの活性化に寄与することが目的です。
そんな中、Kアリーナは開業から1年を経て、米国の音楽業界誌が発表する世界のアリーナランキングで2024年動員数第2位となりました。ここまでの成功を収められたのは、ブッキングチームの努力も大きかったと思います。音楽をメインとしてアニメや声優によるイベント、eスポーツ、ミュージカルなど幅広いジャンルのイベントが行われ、様々なタイプの観客に恵まれました。
周辺への経済効果も目に見えてきていて、Kアリーナに近い飲食店などはイベント日にとても賑わっていますし、周辺のホテルも週末はどこも満室。関東近郊の方だけでなく、演目によってはインバウンドを含む多くのお客様が遠方から横浜の街を訪れています。
また、Kアリーナやミュージックテラスの広場でも多種多様な催しが行われるため、KENでもグッズ販売やフォトスポット、ファンクラブブースなど様々なコンテンツのための会議や打ち合わせを毎日のように行っています。これからも、Kアリーナやミュージックテラスにたくさんの人が来てくれるようなイベントを誘致していきたいですね。

「Kアリーナ横浜」客席
これまでの業界課題を解決するアリーナを目指して
これだけ様々なイベントを行えるのは、Kアリーナだからこそです。劇場型のアリーナとしたことで様々なジャンルのイベントを多数取り込むことができました。Kアリーナは音響設備一式を自前で持っています。実は音響設備を揃えているのは、大型アリーナとして日本初なんです。
他のアリーナではイベント主催者側が設備も用意して持ち込むことが基本です。ただ、そうするとイベントごとに機材の搬入や設営、音響や照明の調整などを行わなくてはならず、その準備作業だけで数日かかってしまいます。そういった「仕込み」と呼ばれる期間は、当然集客ができないので見方によっては機会損失ですよね。Kアリーナでは一部の舞台設備がすでにあるため、仕込みをコンパクトに終わらせることができる。これはとても画期的なことなんですよ。
アリーナ動員数世界1位はアメリカにあるマディソン・スクエア・ガーデンですが、日中はスポーツの試合、夜には音楽ライブ、といったまったく異なるイベントを同日に開催しています。そのような自由度が高くクイックさを持っている大規模アリーナが日本にも必要ではないか。アリーナでワンデイ・コンサートを実現できる場所を私たちKENのチャレンジで作り上げたいと思ったんです。

これはライブエンタメ業界の課題解決にも寄与すると考えています。仕込み時間が長いとそれだけスタッフが必要になる。長時間労働や人手不足はどの業界でも言われていることですが、イベント業界でも避けられません。仕込み時間を減らすことで、イベント主催者側の負担も減り、Kアリーナとしても稼働が増える。これはまさに逆転の発想なんです。過去や前例にとらわれず模索することで、まったく新しいアリーナの形として結実したと言えるでしょう。

問題の解決には地道な信頼関係の構築が不可欠
動員数世界2位というのは輝かしくもありますが、ここに来るまで大変なことももちろんありました。特に開業当初は混雑の問題があり、近隣の方々と協議することが多くありました。混雑緩和のために歩道の整備をお願いしたり警備会社などと連携を取ったり、対策を講じてきました。
すべての課題を解決したわけではありませんが、対話をすることで地域の方々とも信頼関係を徐々に構築できたと思います。いずれはKアリーナが地域活性化や街のブランド価値向上に寄与していると評価していただけるようになりたいですね。

誰もが経験したことのないことを自ら道を切り拓く
世界一を目指していけるところまで到達できたというやりがいと責任感を感じています。ただ、動員数は私たちの努力というより主催者やアーティスト、来場される方々のおかげです。では、世界一のアリーナの称号を手にした時に、キャパシティと利便性だけで選ばれているということでいいのか。ハードもソフトもともに世界一を目指していくことが大事だと考えています。そのためには社員も世界一にふさわしい中身が伴わなければいけない。来場者のひとりひとりがかけがえのない感動を得て、「また行きたい」と思えるアリーナになっていくことを目指したいですね。

「Kアリーナ横浜」VIPルーム
その上で私が挑戦したいのは、施設と街がどう有機的につながれるかということ。それに成功している街はまだないと思います。集客するだけではその施設の周辺にしか経済効果はありません。みなとみらいでは「Music
Port
YOKOHAMA」という「音楽の街、横浜」を発信していく取り組みが始まっています。すでに様々な取り組みがなされていますが、例えば横浜の街が一体となった大型フェスをKアリーナを中心に実現できればと考えています。アリーナがあることで街全体に貢献し、相乗効果をもたらせれば最高ですね。
大きな夢を描いているようですが、私がKEN本社企画部の開発担当としてKアリーナプロジェクトを始めたとき、誰も成功するとは思っていませんでした。それが、諦めず交渉を進めトップの英断などもあった結果、世界1位が見えるところまできている。道筋を自分で切り開いていくことで、夢は実現できるんです。それにはどうしたら自分たちがやりたいことができ、なりたい姿になれるのかを考えることが大事。自ら壁を作らず、いろいろなことにチャレンジしてほしいと思います。
Schedule
1日のスケジュール


10:00
出社
10:00
社内会議
11:00
部内会議
12:00
ランチ
13:00
広告定例
14:00
広場定例
週末にミュージックテラスの広場で行われるイベント情報を確認します。
16:00
来客対応
近隣の方々、イベントの主催者様、自治体などの関係者様との会議も重要な仕事です。
19:00
帰宅